大学進学

神戸大学 国際人間科学部 発達コミュニティ学科 にAO入試・音楽受験で合格された渡辺佑さんにお話を聞きました。

Q:いつからピアノを始めて、どんなピアノの生活を送られましたか?

私は2歳からピアノを始め、年中から中学3年生を除き高校1年生までPTNAや教育連盟などのコンクールに出場していました。その間もずっと勉強とピアノ、そのどちらも一生懸命に取り組んできました。

Q:進路を決められたのは、いつ頃ですか?

ピアノと勉強、どちらか一方に絞るべきかを何度も何度も、特に高校、大学を選ぶ際には本当に悩みました。2つを成り立たせるために西尾高校に進学した際も、この選択が正解だったのか分からず、もやもやしたまま過ごしていました。

高校2年生の時に理系の選抜クラスに入れたことをきっかけに名古屋大学を目指し一旦ピアノから離れ勉強に専念していました。ただ、将来はピアノの先生になりたい、と幼いころから考えていたので「本当にこれでいいのかな」と心の底では思い、ピアノに対する未練から腹を括り兼ねていました。しかし、高校3年生の4月に勉強とピアノを学べる大学をついに見つけました。それが神戸大学でした。

Q:どうしてKAORU音楽教室を選ばれたのですか?

 すぐに入試対策の準備に取り掛かかろうとし、まずはピアノの先生を探しました。PTNAの先生紹介ページで見たたくさんの先生の中で「大神先生に習いたい!」と思ったのは、先生が三重大学出身だからでした。私が目指すピアノの先生、つまり勉強もピアノも両方できる先生は大神先生だ!と感じ、とても嬉しくなりました。早速先生に連絡し、レッスンをお願いしました。本当に急な申し出だったのにも関わらず先生は快諾して下さりました。

Q:実技対策で大変だったことは何ですか?

 筆記試験では過去問を調べてみると、楽譜を見て作者や曲名を答えたり、その曲が作られた時代背景を説明したり、音楽用語を100字で説明したりする問題傾向があったのですが、ジャンルがバラバラで、音楽の教科書を何種類も集め、あらゆる用語を網羅できるように自分で単語をまとめました。筆記対策を始めたのが試験2週間前だったので登下校中や、放課、食事中などの時間を使って暗記しました。それから、曲名を答えられるように、様々なクラシックの曲を聴き続け、正式名称も覚えました。

 

Q:神戸大学の聴音は日本で一番難しいとさえ言われていますが、どんな対策をされましたか?

私はヤマハの専門コースや、声楽を教わっていた先生のレッスンで中学校3年生まで聴音を訓練し続けていたので得意でした。それでも一貫性のないリズムや多すぎる調号、臨時記号にとても苦労しました。そのため、通学時にはいろいろな楽器の音を聴いたり、ピアノで変調の練習をしたりしました。

Q:ピアノ実技は何を演奏されましたか?また、工夫されたことはありますか?

リストの「ため息」を演奏しました。技術的にも内容も難しい曲だったので、より理解を深めるためにリストに関する本を読んだり、ため息について調べたりしていました。けれどもなかなか上達せず、思うような演奏が出来なくて焦る日々が続きました。しかし、大神先生のレッスンでは、曲に番号を付けて区切ることや、暗譜の仕方、練習方法など、私が今まで知らなかったことをたくさん、分かりやすく、詳しく教えていただきました。また、お辞儀から椅子の調節の仕方、曲を弾くまでの間の取り方などの演奏以外の立ち居振る舞いまで指導して下さり、本番で緊張してもしっかり演奏することが出来ました。それから、本番1週間前から前日まで、動画での指導を毎日して下さり、私の意見を取り入れて下さりながらも、的確なアドバイスや励ましの言葉を送ってくださり、とても心強く、自信を持つことが出来ました。

 

Q:センター試験を経て、見事合格されたときはどんなことを感じましたか?

この受験で私を支えて下さった、大神先生をはじめ、ソルフェージュの先生、家族、友人、学校の先生や塾の先生へ心からの感謝の気持ちです。

受験に臨む中で辛いこともたくさんありましたが、大神先生がほめて下さったり励まして下さったり元気づけて下さるので頑張り続けることが出来ました。何よりも先生が国立大学を卒業されているという事もあり、勉強とピアノの大変さを理解して下さるという事がとても嬉しかったし、心の支えとなり本当に有難かったです。テストや模試の前や夏休みなど少し勉強に力を注ぎたいときにはレッスンの間隔を開けることもできたので偏りすぎることもなく勉強できました。加えて、試験前には勝負の御守りをくださったり、センター試験前には激励のメッセージを送って下さいました。本当に心強かったです。そしてついに合格することが出来ました。これからも勉強とピアノの練習に邁進していきます。本当にありがとうございました。